春の訪れを感じますね。
どうやら春晴れと花粉は比例関係にあるようで、花粉症持ちとしては良いお天気と言いづらくあります。
こんな日を巷では「晴れパの中のチェリム」と言うらしいです。
いつもの如く、今考えたんですけど。
そんなわけで、今日は晴れパの中のチェリムなので、下界で花見をする人を丘の上から見る遊びをしています。
この遊びの肝は、〝 下々の娯楽を鼻で笑う高貴な方の気持ちになること 〟なので、試してみたくなった人は参考にしてください。
ちなみに、人が通る度に「この人ひとりで何やってるんだろう」という視線を感じますが、それは我慢です。
下々の民を観察することにも飽きたし、せっかく高貴な方々の気持ちになったついでに、和歌でも綴ってみるか、と思ったけれども上手くいかなかったので仕方なしにブログを書いています。
そういえば
和歌で思い出したあの人が、
『花の色は うつりにけりな いたづらに 我が身よにふる ながめせしまに』
という小野小町の歌が好きだと言っていた。
和歌で思い出されるなんて、きっと古風で雅な、素敵な人なんだろうな、多分。
なんだか憧れちゃうね、そういうの。
この和歌のせいで、高貴でも下賎でも等しく老いる人間の卑小さを思い知って、この遊びが虚しくなってきたから丘を降りたんだけど。
小野小町め、中々やりおる。
まあ、降りた先でガキに追いかけられてた鳩に比べてみたら、人の身もいくらか上々かなって思う。
よくよく考えてみれば、春晴れの日は花粉が酷いと言いたくて、晴れパの中のチェリムなんて言っちゃうやつが和歌なんて烏滸がましいにも程があった。
春風が前髪の分け目と反対向きに吹いているのが鬱陶しくて仕方ないので、今日はこの辺で辞めます。